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1つ下の記事で書いた真っ黒日々也。
公式の日々也は今日出ちゃいますね(現在22日の深夜1時過ぎ)
楽しみ!!
ぁ、黒着物は種橋の趣味です。
小説は続きから。 「どこだ…ここ?何で俺は…」
目を覚ました臨也は自身が見覚えのない場所に後ろ手で縛られていることに気付き、すぐさま記憶を探る。
しかし、何故そのような状況下に置かれているのかな理解できない。
部屋は和室で、畳の匂いがする割に新築という雰囲気でもない。
「何だ…?」
臨也に恨みを持つ人間はごまんといる。
仮にそういう類であるとするならば扱いがおかしい。
「あ、起きたんだ」
「サイケ…」
扉の開く音と共に現れたのはサイケで、臨也は驚きつつも微かに安心する。
「サイケ、これは何の冗談?」
「さぁ、何だろうね?」
「今すぐこのおふざけを止めるんだ。これは命令だよ」
臨也のアンドロイドであるサイケはマスターである臨也に逆らえない。
だからこの命令で終わりだと臨也は楽観視していた。
しかし、サイケは動かない。
「…」
「サイケ」
「あはははっ!こんな事言ってるよ。どうする、日々也君?」
サイケの言葉に驚きを隠せずに臨也はサイケの見ている扉を見る。
「日々也…」
黒い着物を着た臨也にそっくりなアンドロイドが笑みを湛えながらそこにいた。
日々也は高性能な最新型アンドロイドであり、外見は臨也と酷似している。
臨也はこの日々也を自身が所有するPsychedelic Dreams 01のサイケと同じく02のデリ雄を管理させるために手元に置いた。
しかし、日々也に重大な欠陥がある事を臨也は知らない。
「お前達…何で…」
「あんたが悪いんだよ。最新型の日々也君が来たからって、俺の大事な津軽を破棄するなんて言うから」
それは数日前に臨也が言った言葉だった。
臨也の所有するアンドロイドの中で一番旧型の津軽を、日々也が来たことで破棄しようと考えたのだ。
津軽とサイケが自分と静雄と酷似しているにもかかわらず、ベタベタしているのを見るのが嫌だというのも理由の1つだった。
「だからって…」
「津軽と俺は絶対に離れたりしない。そうしたら日々也君が協力してくれるって言ったんだ」
「何で…」
「知らないの?日々也君はあんたが好きなんだよ。凄く凄く好きで、愛してるんだって」
「なっ…嘘だろ…」
「嘘じゃないよ、マスター」
「っ…」
日々也が膝をおり、臨也と視線をあわせながら愛しげに頬を撫でるが、反対に臨也の顔には恐怖が浮かんでくる。
「ぁ…」
「静雄を忘れるくらい愛してあげる」
耳元で囁かれた臨也は自身が普段言っているはずの愛という言葉が酷く恐ろしいもののように感じた。
「シズ、ちゃんは関係無いだろ」
「それはマスターが一番知ってるんじゃないか?マスターは静雄が好きで、だから静雄にそっくりな津軽とデリ雄を持ってるって」
「違う」
「違わない」
「違う!」
「なら何で嫌いなはずの静雄とそっくりな津軽とデリ雄を持ってるんだ?」
「それ…は…」
言葉に詰まる臨也の頬を日々也は撫で続ける。
「マスター」
「…」
「マスター、愛してる。だから…ずっと一緒だよ」
「っ!」
「よかったね。日々也君がずっと傍にいてくれるからもう1人じゃないよ」
「サイ、ケ…」
「俺はそろそろ帰るね。あんまり遅いと津軽が心配するからさ」
「そうだね」
「待て!俺をここに置いていくのか!?」
「そうだよ」
「サイケ!」
「行ったね」
「…」
「何、怖いの?」
「俺を今すぐに家に戻しなよ」
「あははっ!俺壊れてるからさぁ、そんなお願いはきけないんだ」
「壊、れてる…?」
「そう。バグがあるんだ」
「まさか…」
「自動アップデートしたから今は消えてるけどね。バグのせいかどうかはわからないけど、俺はマスターが好きで好きで仕方なかったんだよねぇ」
「…」
「だから、俺は俺のやり方でマスターを愛する」
「…」
「俺が優しく堕としてあげる。そうしたら何も考えなくてすからさ…マスター…臨也」
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